ライジング・ドラゴン その3 ( Written By TAKA )
<ネタばれあり>
・前回の最後に「泥臭さが以前ほど感じられない」と書きました、「話運びがスマートになった気が」とも。しかしこれもJC一行がある島へと上陸して、海賊達とイザコザを始めるまででした。もうその島でのドタバタは、ありゃ香港映画の伝統芸ですな。「酔拳」のトンカチで殴られたら、頭にコブがプク~っ的な、蜂に刺される下りはバカバカし過ぎて大笑いしちゃいましたよ。いやいや今この時代に映画館の大画面であんなドリフ的なコントが見れるとは、さすがジャッキー違いのわかる男だ。今「酔拳」の、って書きましたが、今作はそこかしこに「このシーンはあのジャッキー映画にもあったな」ってシーンが散見されますよ。
・島でのシークエンスはセット感丸出しですが、まあしょうがないか。また海賊達の中に安っぽいジャック・スパロウがいたけど、あれもしょうがないか。ジャック繋がりなのか、そいつらと対峙するアクションシーンの音楽が一部分「POC」シリーズっぽかったけど、まあこれもしょうがないか…。この海賊達との対決のラストは、丸太ん棒にまたがっての斜面下り!なんかこれもドリフの秘境コントっぽいけど、しょうがないか。
・いよいよ物語は後半。贋作製作工場(?)での、もう一人の腕利きトレジャーハンター「ハゲタカ」との一騎打ち。そしてそこから「多人数から逃げ回ってる内に、周りのものを利用して、ひとりずつ倒していく」という、今までにも何度も繰り返したジャッキーのお家芸になだれこみます。それと並行して女性同士のファイトも展開。そして何だかよくわからない装置が爆発するという、何かこれもありがちな展開へと。この一連のシークエンス、ジャッキーにさすがに往年ほどのキレこそないものの、撮影当時58歳とは到底信じられない身のこなしをみせます。あくまで「大がかりなアクション映画からは引退」なわけであって、今後もこの体技でまたアクション映画を撮ってくれることでしょう。
・クライマックスはスカイダイビングしつつのバトルという、大がかりな見せ場。特殊効果を使ったシーンもあるものの、実際にやってると思えるシーンも多いです。このシーンの最後はジャッキーがパラシュートなしのフリーフォールという設定で、地面に激突する直前に特殊スーツがブワーっと膨らんで地面に激突!いくらスーツが膨らんでも、あの勢いじゃ死ぬよジャッキー…全身複雑骨折で死んじゃうよジャッキー…。
・エンディングはジャッキーが入院してる病院(ちょっとした骨折で済んだようですな…)が舞台。ここではJCのチームの男2人に「子供が生まれた」「女房と和解した」という、果たして本当に必要だったか悩んでしまうエピソードが描かれます。まあそれは置いといて、ここでバタバタとカメオ出演スターが!まずは出産を済ませたばかりの女性の顔は…何とスー・チー!大画面で彼女の姿を見るのは「ゴージャス」以来だな。そしてジャッキーの主治医で登場するのは、ジャッキーに可愛がられているダニエル・ウー。更にJCの女房として、一瞬だけ登場するのは、何と実生活でもジャッキーの妻である台湾人女優ジョアン・リン!写真じゃなくて動いてる姿を見るのはTAKAも初めて。女優を引退して長くたつ彼女ですが、しつこく拝み倒して何とか出演を了承してもらった模様。
・ジャッキーの女房の顔が映って終劇、そして恒例のNG集。と思いきや、画面にはエンディングテーマを歌う男の姿が。何とコイツは、ジャッキーの息子ジェイシー・チャン!女房に続いて息子も登場という、どう考えても公私混同なミラクルエンディング!まあジェイシーが映るのはほんのちょっとで、その後しっかりNG集が始まります。このNG集の間には、珍しくジャッキー・チェン自身のメッセージも流れますよ。NG集が終わっても延々とクレジットが続きます、NG集~エンドクレジット終了までで何分あった!?
<ネタばれ終了>
実に賑やかな映画、これが鑑賞後の感想。で、素直に面白かったです!「昔のジャッキーに比べるとアクションのキレが…」「ストーリーが…」、人によってはそんな感想もあるでしょう。けど我々を楽しませるために、間もなく還暦を迎えるアクション映画バカがここまで体張ってる事実に素直に感銘。彼のファンになってから既に30年以上経過しますが、まさしく彼こそアクション映画界の至宝であることを今更ながら改めて再認識。ありがとうジャッキー・チェン。
実はこの映画、中国(他のアジア地域ではどうなんでしょ?)では3D公開されてます。先月末にリリースされた大陸版(香港版?)Blu-rayは、しっかり3D収録されてる模様。どうせだったらそのバージョンで見たいよね。3D版公開がない日本では、ソフトリリースの時はどうなるのかいな?何せ日本では「ドライブ・アングリー」「第9鉱区」「ジャッジ・ドレッド」「ドラゴンゲート」とか、劇場ではしっかり3D上映したにもかかわらず、ソフトは2D版しか出さないケースがあります。3D版上映すらしなかった映画の3Dソフトがリリースされることなんて多分期待ナッシング。…ってことは大陸版を買うしかないのかなあ。ネットにはまだ海外通販した人たちの3Dレビューが見つけられないけど、その効果のほどはどんなもんでしょ?もし効果大なら、結構気に入ったサントラと一緒に買っちゃおうかな。 画像クリックで「YESASIA」の「ライジング・ドラゴン」3D Blu-ray商品ページへ こちらはサントラCD
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