プロジェクトA その3 ( Written By TAKA )
これは当時「スクリーン」から出版された特集本
それでは3回目いきましょう。やっぱ思い入れのある映画となると長くなるなあ。
・サモのアクションの後に本作最大の見せ場の一つがやってきます。それが悪党一味とジャッキーらの追っかけっこ。最初はジャッキーの部屋でのサモと協力しての悪党との乱闘。このシーンで不思議に思ったことが二点。一点目は何故かジャッキーの部屋に吊り輪があります…何故?これもアクションに利用するんですが、普段の生活で体操してるんでしょうかねえ。二点目が乱闘中にジャッキーが画面に向かってパンチを繰り出すシーンがあること、これ当時でも相当違和感がありました。「ヤングボディガード」のような3D作品ならいざ知らず、そういったアクション演出はジャッキー映画では他にないですからね。「このシーンだけ武術指導違う?」って思ったくらい。 ・乱闘が終わると、今度は走って悪党一味からジャッキー&イザベラが逃げることに。そのさなかでも、イザベラとのやり取りが微笑ましい。坂をジャッキーが一気登りするシーンがありますが、これスニーカーの底に吸盤をつけるなどの工夫をしたそうですね。 ・イザベラを首尾良く逃がすと、今度はチャリンコ逃げ!すると何故か悪党一味もチャリンコに乗ってるではないですか(ゲラゲラ)!このチャリンコチェイスは「プロジェクトA」を代表する名シーンですよね。今見てもスゴく面白い。チャリンコを使った追っかけっこは先に公開された「E.T.」にもあっただけに、当時よく引き合いにだされましたが、実情は「E.T.」公開前に既に本作のチャリンコシーンの撮影は終了していたそうです。 ・チャリンコチェイスが終わると、今度は食堂(?)でのアクション!いやはや見せ場のつるべ打ちですのお。ここではさすがに幼い頃から知ってる間柄でジャッキーとサモが息のあったコンビネーションでアクションを魅せます。 ・まだ見せ場は続く!今度は時計塔の中に場所を変えてのアクション、リー・ホイサンとコミカルなバトルを繰り広げます。ちなみに部品にはさまって(?)グルグル回っちゃうシーンは、マースがダブルで演じてます。その後にいよいよ来ました、時計塔からの大落下シーンです!20メートル程の高さから飛び降りるという、まさに命がけのシーンと言っていいでしょう。途中にある庇をちょっとしたクッション代わりにしたり、下の砂地を柔らかめにならしておく、などの工夫はありますが、それでもスゴいスピードで落ちていきます。しかもこれ本編(繰り返し流す)、NG集、全て違う落ち方!少なくとも3回は落ちたはずなんですが、それが全て本当にジャッキー自身かは正直不明(自伝では全部俺、って言ってる)。まあ素直に信じたいです、もしダブルのシーンがあったとしても最低1回は本人が落ちてるし。撮影現場ではジャッキーがなかなか落ちるふんぎりがつかず、ユン・ピョウ「ホントにこんなこと可能なの?無理じゃないの?」、サモ「早くやれ!いつまで待たせる!?」なんてやりとりがあったそうですな。 ・で、この後紆余曲折あって、海賊退治の「プロジェクトA」決行!になります。ジャッキーが海賊の仲間に扮して、アジトの島に上陸してからも見せ場は結構ありますね。「合い言葉騒動」「ジャッキーの身元がバレる?」などドタバタがあります。そしてジャッキーを助けるべくユン・ピョウ&マースが乗り込んでくると、いよいよクライマックスの海賊ボスとの戦い。 ・とにかくディック・ウェイ扮するボスがやたらめったら強い!ジャッキー&ユン・ピョウ&サモが三人がかりでやっと互角、いや三人が押され気味か!?という強さ。しかもディック・ウェイ自身がしっかりした技術を持ったアクション俳優なんで、見応えありますよ。ここら辺、最後は一対一というそれまでの香港アクション映画の構図から脱却を図ったフシもあります。とにかく最後は爆弾で爆死させるという、いささか反則気味でバトル終了。そしてベタベタなオチを経て、お馴染みのNG集となります。
今回で最終回のつもりだったし、実際本編レビューも終了したんですが、まだもう少し書きたいことがあるんで、「その4」もいきまっす!
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