サンダーアーム 龍兄虎弟 その3 ( Written By TAKA )
別柄チラシ
それではレビュー3回目!多分最後。
・本作はジャッキー・チェンと、同時絶大なる人気を誇っていたアラン・タムのダブル主演という体裁をとってます。が、ホントに必要だったかあ、アラン・タムは?グズでノロマで、どう考えてもジャッキーを引き立てるキャラを割り当てられたアランの心中やいかに!?って感じもします。彼には全く見せ場らしい見せ場はないし、キャラ的に見てイライラするという何とも…な役どころ。本作の本国タイトルは「龍兄虎弟」ですが、どう考えても「龍兄愚弟」ですよ。 ・ジャッキー扮する「アジアの鷹ジャッキー」は、今までのジャッキー映画とほんの少しだけキャラ変えてます。根っこは同じですが、少しドライな部分もあるというか。本作中のセリフ 邪神教ボス:「お前の信じてる神は何だ?」 ジャッキー:「俺の神は欲しいものは何でも与えてくれる。それは…金だ」 なんてやり取りにもそれが表れてます。続編の「プロジェクト・イーグル」ではこのちょっとしたドライさも消えて、いつものジャッキーでしたがね。ついでに言えば、上記のシーンは英語吹き替えでは、ジャッキーがクールに言い放つ感じですが、広東語版ではコミカルな感じ。これ絶対英語の方がカッコいいです。前回も触れた劇中のアラン・タムの歌も英語バージョンの方がカッコいいと思いますよ。まあ好みがあると思いますがね。 ・本作でもジャッキー海外ロケ映画の例に漏れず、カーチェイスシーンがあります。当然ジャッキーは三菱カー!そしてどう考えても実用的とは思えない、ボンネットの中からミニカー(?)という失笑変化を披露!! ・本格的な格闘アクションはクライマックスに全て集約されていると言ってもいいでしょう。 それに至るまで、まずはジャッキーが邪教集団のアジトに潜入する下りが描かれます。このバイクで急斜面登りからエンディングまで、「ポリスト」に続いてマイケル・ライの音楽絶好調!って感じですな。しっかし絶壁からロープで下りていくシーンは高所恐怖症にとってはビビリもんです。 ・首尾よく潜入したジャッキーが修道僧たちと小気味よくバトル!そんな特筆すべきアクションはない気もしますが、テンポが非常~にいいです。しっかしこういったシーンでも「愚弟アラン」の間抜けな行動が足を引っ張ります。 ・その後邪教集団のボスと相対したジャッキー、アマゾネス集団と対決することに。彼女らも信者?何でボンデージ姿?まあいいか。この4人組は確か、それぞれが空手チャンピオンとかの肩書き持ってるんじゃなかったっけ?高度なアクションになると、男性スタントマンがボンデージ姿(ゲラゲラ)でダブルをつとめてるのがバレバレですがね。前述のマイケル・ライの音楽と相まって、このバトルシーンは非常に見応えありに仕上がっておりやす。 ・ジャッキーが持参したダイナマイトでアジトの洞窟が崩壊することに。ジャッキーは洞窟の横穴から飛び出して、アランたちの乗る気球(ローラ・フォルネルが用意したんだろうか?)に飛び移ることに!ジャッキー、ジャ~ンプ!空中で気球の風船部分(?)にうまく着地!…文面ではスゴイことになってますが、まず疑いなく別撮りですよこりゃ。洞窟から飛び降りるシーン→まあそれほど高くないところから実際に飛び降りてるでしょう。空中を落ちていくシーン→劇中の洞窟から飛び降りたとはとても思えない高度から落ちてます!そういやジャッキーがインタビューでセスナから飛んだと言ってたっけ。気球に着地→膨らませた風船部分に飛び降りたんでしょう。とは言え、その後実際に飛んでる気球の風船部分から、乗り場部分(?)に降りようとしてるシーンが存在するんで、「ここはどういう手順で撮ったのかいな?」という疑問は残りますね。 ・その後アラン熱唱の「ローレライ」にのってNG集。その中には例の頭蓋骨陥没事故のシーンもあります。英語吹き替えの国際版ではジャッキーが救急車に運び込まれるシーンで音楽がフェイドアウト、その後のジャッキーの元気な姿で高らかに音楽も復活!これ上手いよなあ、やっぱ国際版で見ましょうよ「サンダーアーム」。
3回にも渡ってレビューしましたが、ぶっちゃけTAKAは本作をそんなに面白く思ってないです(ゲラゲラ)。大傑作「ポリスト」の後ってことで、とにもかくにも期待が大きすぎたんですなあ。どうもイマイチ緊迫感に欠ける展開&カラッと明るい作品には仕上がってない&コメディ部分もそれほど笑えない。終盤のアクションでかなり盛り返しはしますが、初見の劇場鑑賞時は結構ガッカリした記憶があります。けど本国香港では当時の記録を塗り替える歴代1位となる大ヒットをとばしました、まあこれはアラン・タムの人気によるところもあったんでしょうね。ジャッキーはこの「アジアの鷹」というキャラを気に入ったようで、続編「プロジェクト・イーグル」を製作することに。第三弾の予定も前はあった気がするんですが、いつの間にか聞かなくなり、けれど最近どうもその企画の噂がまた出始めて…ホントに作るのかいな?
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